感染制御の臨床監査のための無作為化および標本サイズ
Randomisation and sample size for clinical audit on infection control
I. Fournel*, M. Tiv, C. Hua, M. Soulias, K. Astruc, L.S. Aho
*Hopital du Bocage, France
Journal of Hospital Infection (2010) 76, 292-295
臨床監査はクリニカル・ガバナンスの一部であり、感染予防・制御に不可欠な要素である。臨床監査はtarget population※の一部に対してしばしば実施される。標本は、source population※※を代表していること、統計解析に十分なサイズであることが必要である。病院では、感染制御業務が同一病棟内でほぼ同じであることが多い(クラスター効果)。このことを、必要症例数の算出時に考慮しなければならない。標本サイズの決定は、遵守率の推計に求められる精度、観測値と予測値の差、または介入実施前後の差に基づく。病院全体の遵守率をコスト増なしに推計するためには、たとえ各病棟で得ることができる観察データが少ない場合であっても、一部の病棟で多種類の業務を監査するよりは、多くの病棟で対象を絞った監査を行うことを推奨する。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者注:
※Target population:研究対象として想定される全標本からなる集団。母集団。臨床試験では、当該疾患を有する全患者など。
※※Source population:研究対象となった標本(適格患者やITT集団など)を抽出する源となった集団。臨床試験では、試験実施施設を登録期間中に受診した当該疾患を有する全患者など。
同カテゴリの記事
Central venous catheter-related bloodstream infections: improving post-insertion catheter care
Results from the third Scottish National Prevalence Survey: is a population health approach now needed to prevent healthcare-associated infections?
The use of solar energy for powering a portable autoclave
Post-flood measurement of fungal bio-aerosol in a resource-limited hospital: can the settle plate method be used?
Late-onset sepsis due to Staphylococcus capitis ‘neonatalis’ in low-birthweight infants: a new entity?