ステノトロホモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)感染による死亡に関連する危険因子:システマティックレビュー★
Risk factors associated with mortality of infections caused by Stenotrophomonas maltophilia: a systematic review
J.I. Garcia Paez*, S.F. Costa
*University of Sao Paulo Medical School, Brazil
Journal of Hospital Infection (2008) 70, 101-108
本総説の目的は、ステノトロホモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)感染による死亡に関連する危険因子に関する入手可能な論文の質を評価することである。1985年3月から2008年3月の範囲でPubMedとOVIDを検索した。S. maltophilia感染と死亡に関連する危険因子との関係を調べたもの、患者特性を詳細に記載したもの、および転帰と死亡に関するデータを提示した研究を対象とした。S. maltophiliaに言及している研究は38件であった(4件は多変量解析、10件は単変量解析)。本総説にはいくつかの限界があり、その主な原因は患者の不均一性、適切な統計学的解析が行われていないこと、および院内感染の研究か市中感染の研究かといった定義を行っていないことである。検討したデータから、S. maltophilia感染による死亡率が高いこと、死亡に関連する危険因子は初期の臨床状態と患者のタイプに関係があることが示唆された。基礎疾患として血液悪性腫瘍がある患者および集中治療室への入室は、死亡に関連する独立危険因子であった。ショック、血小板減少、およびAPACHE(Acute Physiological Assessment and Chronic Health Evaluation)スコア>15が、血流感染患者および肺炎患者の転帰に関連する独立危険因子であった。スルファメトキサゾール耐性S. maltophilia感染による死亡と関連する唯一の独立危険因子は、臓器不全であった。適切な抗菌薬治療および中心静脈カテーテルの抜去が死亡に及ぼす影響については、さらなる臨床研究が必要である。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
S. maltophiliaによる感染症はそれほど頻繁に遭遇するものではないが、その分、文献に乏しい。本論文はその意味で、利用可能なS. maltophiliaに関するエビデンスを集約し解析した点で評価される。ただし、本論文はS. maltophiliaによる死亡に対する危険因子のみが解析されている点に限界がある。またその結果も概ね想定されるものであり、免疫状態の低下した患者において死亡のリスクが高いといったものである。
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