ベッドの医療関連感染への寄与:適切な汚染除去の重要性

2008.05.30

The contribution of beds to healthcare-associated infection: the importance of adequate decontamination


E. Creamer*, H. Humphreys
*Royal College of Surgeons in Ireland, Ireland
Journal of Hospital Infection (2008) 69, 8-23
病院のベッドは様々な部品で構成されており、これらを適切に汚染除去しなければ、患者の感染リスクとなる可能性がある。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性腸球菌、アシネトバクター(Acinetobacter)属、およびその他の病原体のアウトブレイクや実験的研究については、多くの論文で述べられている。アウトブレイクの調査では、患者に直接接触するマットレスや枕などのより重要な感染源と考えられる部位ではなく、ベッドの横板のみから試料を採取していることが多い。これらの物やベッドの他の部品を適切に汚染除去して交差感染のリスクの最小化を図ることは不可欠であるが、そのための詳細な勧告は報告書や公式文書には記載されていないことが多い。ベッドの各部品の汚染除去法を具体的に述べた明確なガイドラインを作成すべきである。アウトブレイク時の調査では、アウトブレイク管理の重要な一環として、マットレスおよび枕の汚染の評価を行うべきである。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
ベッドまわりの衛生管理の必要性に関して論じている。高頻度接触環境表面であることから、ベッドまわりは適正な衛生管理を実施する必要がある。

同カテゴリの記事

2014.05.31

Bacterial ecology of hospital workers’ facial hair: a cross-sectional study

2007.12.31

Meticillin-resistant Staphylococcus aureus: occurrence of a new spa type in two acute care
hospitals in Austria

2023.01.06
Antibiotic use for respiratory tract infections among older adults living in long-term care facilities: a systematic review and meta-analysis

Y. Huang*, W.I. Wei, D.F. Correia, B.H.M. Ma, A. Tang, E.K. Yeoh, S.Y.S. Wong, M. Ip, K.O. Kwok
*The Chinese University of Hong Kong, China

Journal of Hospital Infection (2023) 131, 107-121


2017.03.31

Multi-spacer typing as an effective method to distinguish the clonal lineage of Clostridium butyricum strains isolated from stool samples during a series of necrotizing enterocolitis cases

JHIサマリー日本語版サイトについて
JHIサマリー日本語版監訳者プロフィール
日本環境感染学会関連用語英和対照表

サイト内検索

レーティング

アーカイブ