医療従事者の手指衛生行動に関する観察方法の開発:手指衛生観察手法(HHOT)★

2008.03.28

Development of an observational measure of healthcare worker hand-hygiene behaviour: the hand-hygiene observation tool (HHOT)


J. McAteer*, S. Stone, C. Fuller, A. Charlett, B. Cookson, R. Slade, S. Michie, and the NOSEC/FIT group
*University College London, UK
Journal of Hospital Infection (2008) 68, 222-229
医療従事者の手指衛生行動に関する従来の観察方法では、適切な標準作業手順、評価者間の一致に関する検証の説明、あるいは変化の検出感度のエビデンスを提示できなかった。この研究はこのような問題を解決するための観察法の開発について報告する。臨床ガイドライン、従来の観察法、および予備的な手指衛生行動評価を参考として、観察カテゴリーを系統的に作成した。この方法はGeneva法を簡便化したものであり、手指衛生行動評価(低リスクの接触、高リスクの接触、または間接的な観察による接触のそれぞれの前後)、手指衛生行動(石けんによる手洗い、擦式アルコール製剤による手洗い、手洗いの不履行、不明)、および医療従事者の職種のカテゴリーから構成されている。カテゴリーごとの観察者間一致率を、独立した2名の観察者が、高齢者急性期治療室および集中治療室の298件の手指衛生行動評価および手指衛生行動の観察によって評価した。未補正の一致率(%)およびκ統計量は、手指衛生行動で77%、0.68、手指衛生行動評価で83%、0.77、医療従事者で90%、0.77であった。医療従事者群の全遵守の観察者間一致率は、独立した観察者のペア2組が、1,191件の手指衛生行動評価と手指衛生行動の観察によって評価した。全一致率は良好であった(級内相関係数0.79)。集中治療室におけるアシネトバクター・バウマニアイ(Acinetobacter baumannii)のアウトブレイクとその後の感染管理対策の強化期間において、8カ月間の縦断的な観察から自己回帰時系列モデルに基いて、変化の検出感度を検討した。遵守率は80%から98%に上昇して、遵守率上昇のオッズ比が7.00(95%信頼区間 4.02~12.2、P<0.001)であったことから、変化の検出感度が示された。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
手指衛生の遵守に関する科学的な根拠の作成は難しい。まずは観察方法の確立からであるが、観察者を確保しなければならない方法論では国内での応用が難しいかもしれない。

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