フランスの大学病院におけるバンコマイシン耐性腸球菌アウトブレイクの速やかな制圧★★

2007.09.30

Rapid control of an outbreak of vancomycin-resistant enterococci in a French university hospital


J.-C. Lucet*, L. Armand-Lefevre, J.-J. Laurichesse, A. Macrez, E. Papy, R. Ruimy, C. Deblangy, A. Lozach, I. Lolom, V. Jarlier, A. Andremont, C. Leport
*Hopitaux de Paris, and Paris VII Denis Diderot University, France
Journal of Hospital Infection (2007) 67, 42-48
フランスの病院ではバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)が認められる。著者らの病院でVREアウトブレイクが発生したため、VREの根絶に取り組むこととなった。アウトブレイク制圧のために、以下の介入を同時に実行した。(1)VRE制圧委員会の発足、(2)VRE保菌者の専用病棟への集団隔離、(3)接触患者の徹底的なスクリーニング、(4)直腸サンプルからVREを検出するための高感度技術の利用、(5)特定の抗菌薬の使用量減少を目的とした専任チームによる介入、(6)病院スタッフ全員に対する情報提供と教育、(7)VRE保菌者および接触患者の病院内の移動と再入院の電子的追跡。初発症例の入院後4週間で、vanA型バンコマイシン耐性Enterococcus faeciumの単一菌株の保菌者37例が病院の7部門で同定された。その後、再入院した接触患者1例がさらに同定された。VRE陽性患者39例中、2例が尿路感染症であり、37例に定着が認められた。便中のVRE濃度が測定可能であった32例中、23例は低濃度、9例は高濃度であった。低濃度の患者1例は、別の部門の伝播を引き起こした。今回の集中的、協調的、多面的戦略により、著者らの病院の広範囲にわたったVREアウトブレイクを終結させることができた。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
アウトブレイクの制圧に必要なのは、気合と根性ではなくて、体系的で科学的なアプローチである。緊急事態にどのような体制を整えることができるか、病院の施設としての底力が問われる。

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