通常の消毒法に対する表面が乾燥したウイルスの抵抗性

2007.08.31

Resistance of surface-dried virus to common disinfection procedures


F.G. Terpstra*, A.E. van den Blink, L.M. Bos, A.G.C. Boots, F.H.M. Brinkhuis, E. Gijsen, Y. van Remmerden, H. Schuitemaker, A.B. van ’t Wout
*Sanquin Research, The Netherlands
Journal of Hospital Infection (2007) 66, 332-338
表面が乾燥したウイルスは、感染性を有したまま残存し得るため、公衆衛生の脅威となる可能性があると考えられている。この問題に対して、表面が乾燥した脂質エンベロープウイルス[ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)、および仮性狂犬病ウイルス(PRV)]と、非脂質エンベロープウイルス[犬パルボウイルス(CPV)およびA型肝炎ウイルス(HAV)]に対する0.1 N水酸化ナトリウム、および0.1%次亜塩素酸塩の不活化能を、血漿および培養液の存在下で検討した。さらに、表面が乾燥した脂質エンベロープウイルスに対して、80%エタノールの試験を行った。未処理の場合では、表面が乾燥した脂質エンベロープウイルスは感染性を有したまま1週間以上生存し、非脂質エンベロープウイルスは1カ月以上生存した。消毒薬の種類にかかわらず、血漿中で乾燥させたウイルスの不活化の程度は弱かったが、これは培養液中のウイルスよりもウイルスで汚染した血液の状態を模したものである。再加水後はすべての消毒薬で不活化能が向上したが、CPVの感染性は再加水後にむしろ増加しており、これは再加水がない条件下での消毒能が過大評価されたことによると考えられる。本研究は、表面が乾燥した状態の5種類の重要な(モデル)ウイルスを用いて、感染性の持続、繁用される3種類の消毒薬に対する抵抗性、および再加水後の感染性の回復を示した、最初の包括的な研究である。著者らの結果は、ウイルス伝播予防のための衛生的手段にとって、意味深いものであると考えられる。
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