院内感染の予防:インドネシアの教育病院でのスタンダードプリコーション(標準予防策)のコンプライアンス改善
Preventing nosocomial infections: improving compliance with standard precautions in an Indonesian teaching hospital
D.O. Duerink*, H. Farida, N.J.D. Nagelkerke, H. Wahyono, M. Keuter, E.S. Lestari, U. Hadi, P.J. Van den Broek, on behalf of the study group ‘Antimicrobial Resistance in Indonesia: Prevalence and Prevention’
*Leiden University Medical Centre, The Netherlands
Journal of Hospital Infection (2006) 64, 36-43
スタンダードプリコーション(標準予防策)により、微生物の伝播予防が可能になる。本研究は、インドネシアの教育病院における手指消毒、注射針の取り扱い、および個人防御用装備の使用について調査し、コンプライアンス改善のために多角的な介入研究を行った。スタンダードプリコーションのためのプロトコールの開発、洗面台の導入、教育活動、および実施状況のフィードバック(performance feedback)からなる介入を、内科病棟と小児科病棟で実施した。観察者は介入前、介入中、および介入後の手指消毒、注射針の安全な取り扱い、および手袋、ガウン、マスクの使用のコンプライアンスを監視した。婦人科病棟を対照とした。Overt observation※の影響を調べるために、unobtrusive observation※※を行った。合計7,160件の行動を観察した。手指消毒のコンプライアンス率は、内科病棟で46%から77%に、また小児科病棟で22%から62%に増加した。介入前に、注射針の安全な方法による再キャップを実施した病棟はなかったが、介入後は20%の注射針が安全な方法で再キャップされた。不適切なガウンの使用が内科病棟で減少した。手袋とマスクの使用には顕著な変化は認められなかった。小児科病棟ではovert observationの影響が認められた可能性があるが、内科病棟では影響は認められなかった。対照病棟では手袋使用の減少を除くと、顕著な変化は認められなかった。結論として、教育および施設の改善に焦点をあてた介入プロジェクトにより、手指消毒手技のコンプライアンスは顕著に向上した。片手法による使用済み針の安全な再キャップ法の導入により、注射針の安全な取り扱いへのコンプライアンスはわずかに向上した。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
介入による改善効果はあるが、課題は恒久的な持続性である。
監訳者注:
※Overt observation:被験者に対して観察を行うことを公表した上で、被験者を観察する方法。
※※Unobtrusive observation:被験者に対して観察を行うことを公表せずに、被験者を観察する方法。
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