入院患者におけるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の院内感染および市中感染(スペイン、1993~2003年) ★★

2006.08.30

Nosocomial and community-acquired meticillin-resistant Staphylococcus aureus infections in hospitalized patients (Spain, 1993窶・003)


A. Asensio*, R. Canton, J. Vaque, J. Rossello, F. Calbo, J. Garcia-Caballero, V. Dominguez, A. Hernandez, A. Trilla, EPINE Working Group
*Hospital Universitario Puerta de Hierro, Spain
Journal of Hospital Infection (2006) 63, 465-471
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の割合の臨床的・人口統計学的特徴、トレンド、および地理的なばらつきを明らかにするため、スペインの入院患者における感染流行に関する一連の年次調査を1993~2003年に実施した。試験期間中、スペインの17地域の296救急病院の患者で合計8,312例の黄色ブドウ球菌感染が認められた。全体で、23.8%の黄色ブドウ球菌がメチシリン耐性と報告された。MRSAの割合は地域により、また試験期間中、大きなばらつきがあった。MRSA罹患率は院内感染患者(31%)で市中感染患者(14%)より2倍高かった(P<0.001)。一方11年間を通して、MRSA分離株の割合は、院内感染患者(22%から41%へ;P<0.001)および市中感染患者(7%から28%へ;P<0.001)で増加傾向にあった。最近の3年間(2001~2003年)の地理的なばらつきは求心性の勾配を示し、MRSA罹患率はスペイン南西部で最も低く、中心部で最も高かった。地域間でMRSAの割合に5倍近い差がみられた(範囲10.3~54.5%)。血流感染と比較して、それ以外の部位での感染はMRSAが原因である可能性が高かった(手術部位、尿路、皮膚、呼吸器の感染の補正オッズ比は、それぞれ1.2、1.2、1.5、2.1)。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
他国のMRSA罹患率に関する状況を日本と比較することは興味深い。ヨーロッパではオランダや北欧諸国のようにMRSAの割合を低く保つことに成功している国がある一方で、割合がどんどん上昇している国もある。スペインは後者の中の一国であり、その割合は米国や日本ほど高くはないものの、同国の状況に関する危機感が本文献から読み取れる。

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