外科患者および器具に超清浄空気を送るTOUL可動式システムのさらなる細菌学的評価

2006.06.30

Further bacteriological evaluation of the TOUL mobile system delivering ultra-clean air over surgical patients and instruments


M. Thore*, L.G. Burman
*County Hospital, Sweden
Journal of Hospital Infection (2006) 63, 185-192
可動式スクリーンを通して指数曲線状超清浄気流(EUA)を生産する2種類の可動式TOUL-400ユニット(1型および2型)を評価した(床からスクリーンの中心までの最大高:1型1.4 m、2型1.6 m)。TOUL-400 1型ユニットにより細菌付着率は、テーブル上の1.7 m(長さ)×1.0 m(幅)部分で60%を超えて減少し(P=0.001)、スクリーンから1.0 mでの平均の空中浮遊細菌数は、1時間あたりの換気回数(ACH)が6回の部屋での実験で、23コロニー形成単位(CFU)/m3から1.6 CFU/m3に減少した。16 ACHの手術室での減少は、対照実験での細菌汚染レベルが高いために2~3倍高かった。1カ所の14 cm静置培地で、劇的であるが局所的な付着率の減少が記録されたが(手術室のスクリーンから0.8 mの位置で2,376倍を超える減少)、これは明らかにEUAのあたる中心であったことが原因であった。TOUL-400ユニットの影響は、同じ試料採取場所で並行して記録した空気細菌数による評価では、ほぼ100倍に過小評価された(26.5倍の減少)。6 ACHの室内で疑似冠動脈造影および疑似股関節形成を施行中には、EUAが阻害されない場合にはTOUL-400 2型ユニットによって超清浄空気(<10 CFU/m3)が切開部位全域で得られた(スクリーンと術創の最大距離1.7 m)。実際の冠動脈造影(6 ACH室、スクリーンと術創の距離2.0~2.3 m)および手術室での様々な手術(スクリーンと術創の距離1.4~1.8 m)では、超清浄空気が18例のうちの3例の術創で得られたが、この場合の特徴は気流の阻害がないこと、および最大距離が1.8 mであることであった。一方の端にTOUL-400ユニットと同じEUAユニットを装備した、新しく開発されたTOUL-300手術器具台(1.3~1.7×0.6 m)を、6 ACHの室内および16 ACHの手術室で評価した。本ユニットは、0.8 mの位置で超清浄空気を供給し(1.9 CFU/m3、96%減少、P=0.01)、台の大部分の表面上で付着率が60%を超えて減少した。スクリーンの位置決定の単純化または到達距離の延長、さらに術創へ気流を正確に到達させるためのメカニズムによって、TOUL EUAシステムの臨床的有用性が向上すると思われる。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
TOUL Meditech社(http://www.toul.se/)の可動式ultra-clean air発生装置に関する検討の論文である。空気清浄野を可動式装置モニター上でコントロールする発想がユニークである。

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